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最初の一人が“労務の土台”を決める——初採用時に絶対押さえておくべき4つのポイント

はじめに
社員を初めて雇う――それは、会社が一歩先に進む大きな転機です。
しかしこの“最初の一人”の採用こそ、後々の人事・労務トラブルを防ぐ最重要フェーズであることをご存じでしょうか?
「まだ1人だけだから」「あとで整えればいい」——そういった判断が、10人・20人規模に拡大したとき、
数十万円〜数百万円単位の手戻りコストを生む原因になります。
今回は、最初の採用で「就業規則・雇用契約・勤怠・給与計算」を同時に設計・運用する重要性と、
最低限整備すべき実務ポイントをわかりやすく解説します。
結論から言うと…
初採用の段階で、「規則・契約・勤怠・給与計算」の4点をセットで整備すれば、
・残業代の遡及
・住民税や社会保険の徴収ミス
・就業規則の作り直し
…といった将来的なコストとリスクの8〜9割を未然に防ぐことができます!
この4点は給与計算が正しく回るための“土台”です。
複雑な評価制度や賃金テーブルの設計よりも、まずはシンプルに!確実に制度を「回す」ことが最優先です。
なぜ「最初の一人」がそんなに重要なのか?
- 後から直すと高くつく
「最初にやっておけば無料だったものが、後から直すと10万〜100万円のコストになる」ケースは珍しくありません。
不利益変更・労務修正・未払い対応・是正報告・従業員教育のやり直し……すべてが積み重なります - 勤怠・賃金は“証拠主義”
勤怠ログや賃金台帳は、あとから作り直せません。最初の1か月から記録があることが重要です。 - 税・社保は「タイミング命」
月額変更(随時改定)や住民税の特別徴収は、1か月ズレると差額発生・後日徴収になるリスク大。 - 会社文化は最初で決まる
勤怠の申請フロー、在宅ルール、ハラスメント防止やセキュリティ対応は、 - 「やるのが当たり前」と思ってもらえる最初がチャンスです!
最初に整えるべき「労務の4領域」とポイント
| 領域 | まず決めること | ありがちな落とし穴 | 最低限そろえる記録 |
|---|---|---|---|
| 就業規則 | 所定時間、休日、残業、在宅勤務、副業、ハラスメント防止 | ひな形をそのまま使用→実態と乖離 | 規則本文、周知記録 |
| 雇用契約 | 契約形態、賃金の内訳(固定残業の有無・時間数)、職務内容 | 固定残業代の要件不備、職務の曖昧さ | 労働条件通知書、契約書 |
| 勤怠管理 | 打刻方法、申請・承認フロー(残業・在宅・中抜け)、締日 | 打刻漏れ、事後申請、36協定の超過 | 打刻ログ、承認記録 |
| 給与計算 | 支給日・計算式、割増単価、控除設定(社保・住民税)、明細管理 | 控除の誤り、期限忘れ、証憑の不足 | 賃金台帳、給与明細、支給控除一覧 |
実際によくあるトラブルと回避策
| ケース | よくある問題 | 回避のポイント |
|---|---|---|
| 在宅勤務中の中抜け時間 | 深夜や中抜けの割増が曖昧でトラブルに | 規則で定義+申請フローで管理 |
| 住民税の特別徴収漏れ | 給与から引けておらず、まとめて徴収になる | 決定通知を確実に受領・反映 |
| 固定残業代の設計ミス | 時間数や超過清算が曖昧で、遡及請求されるリスク | 契約書に時間数と清算方法を明記 |
| 交通費・在宅手当の課税誤り | 非課税扱いすべき手当が源泉徴収対象になってしまうケース | 課税/非課税ルールの一覧を作成 |
小さく、正しく始める「給与計算の最小構成(MVP)
| 項目 | 実務ポイント |
|---|---|
| 締日・支給日 | 月末締・翌月〇日支給など固定化 |
| 打刻 | PCまたはスマホで統一、残業・在宅は申請必須 |
| 割増 | 法定率をシステム設定、自動抽出に |
| 手当 | 通勤・役職・深夜など必要最小限に |
| 控除 | 社保・雇保・源泉・住民税のタイミングを徹底管理 |
| 帳票 | 台帳・明細・支給控除一覧を電子保管(権限管理含む) |
目的は「適法かつ再現可能な給与計算」を早期に確立すること。高度な制度設計は、人数が増えてからでOKです。
まとめ:採用=制度設計のチャンス
「最初の一人」の採用時が、会社の人事・労務文化を形作る出発点です。
就業規則、雇用契約、勤怠管理、給与計算を一気通貫で整えることで、のちの遡及・修正を回避。
今やクラウドツールやテンプレートも整っており、小さく始めて、正しく回す体制構築が可能です。
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スポット社労士くん社会保険労務士法人
帝京長岡高等学校卒後、俳優を目指しプロダクション所属。飲食店アルバイトを経て、スポット社労士くんに入社。実家が中小企業で商売を続けることの大変さ、従業員を雇うときの悩みを身近で感じてきたことから、全国の中小企業を親身にサポートする。




